
FLTやFXD、FXR系のラバーマウント車両向けの「スタビライザー」なる部品。
何を血迷ったか、さすがのアメちゃんも「振動は辛い物」と思ったのかは知らないが、82年頃から「ラバーマウント」を採用した。
日本車のマネをしたのかどうかは不明だが、この「ラバマン」まことに塩梅が悪く、その構造上、ちょっと頑張ると車体フレームとスイングアームが別々の動きをする。
FXRやFLTはスイングアームピポットとフレームがゴムを介して留まり、ピポットシャフトとスイングアームがやっぱりゴムを介して留まる。ミッションとピポットシャフトはゴム無し(ベアリング無し)でマウントされる。
エンジンとミッションはボルトで連結されていて、そのエンジンの前側にやっぱりゴムを介してフレームマウント。他2箇所をピロで留めて動きを一応制限。
ゴム自体に厚みがあるんで、エンジンを始動するとブルブルと前後に震える。走り出して80km/h(2000rpm位)を越えたあたりからピタッと振動が無くなる。ここまではとっても御利口さん。
さらにペースを上げて、ギャップのある路面でそれを乗り越えながら進路変更すると、ハンドルが左右に振られる様な挙動が起きる。
ホントは、車体が左右に振られて、それに同調してハンドルが振られる。
スイングアームの根元のゴムにサスペンションのスプリングの反力も加わってグニャグニャとスイングアームが左右別々に動こうとするのが原因。
じゃぁ、91年の出たFXDは新しいから良くなっているかと思いきや、さらに悪くなる。
スイングアームピポットがフレーム側にマウントされないでミッションに繋がっているだけ。
要はスイングアームがエンジンとミッションに連結されて、フレームとは2箇所のゴムで繋がっているだけ(もう一箇所ピロで留まっている)なのでFXRよりも動き代が多い。
だから、FXRやFLTのネガティブな部分が「更に倍」と言った感じ。
でこのラバマンの悪い所を何とかしてやろうと思ったのがこの「スタビライザー」だ。
車種別にいろいろ出してるのがここ、でも値段がスゲェー生意気。
"TRUE-TRACK™"
スポーツスター(リジットマウント)だって同じOHVの45°Vツインでちゃんとすれば振動も少なく出来るのに、わざわざ「ラバマン」にしなくても良いと思うのだが、その辺の考え方が理解できん。
いずれにしてもゆっくりドコドコと走る人には全然関係無い話。
ちなみに車重、FXR260kg、FXD300kg。ラバマンXL260kg・・・リジットXL230kg。
困った事にモデルチェンジする度に車重が増えちゃうのだ。
前後エアサスのXR1200でガッツリ飛んじゃう。