クランクケース内圧その2
昨日の続き、
具体的にどう変化するかと言えば、ハーレーの場合、
● ローでアイドリングのままノッキングせずにそのまま走ってく。
● エンジンの吹け上がりが早い、回転の落ちが速い(スロットルレスポンスが良い)
● エンブレが効かない。
● シフトチェンジがスムーズ。
● 燃費が上がる(らしい)。
● 振動が減る。
● オイルにじみ軽減。
しいて欠点を上げるとすればエアクリーナーがオイルで汚れるぐらいだと思う。それでもワンウェイを着けるとオイルの吹く量も減るが定期的に点検は必要。
あっ、ワンウェイを付けるだけでなくてちゃんとエアクリーナーボックスに戻すのが正解。
それも車検に通らないとかの理由だけで無く、物理的な根拠があっての話。
だから「俺のちゅ~にんぐした自慢のエンジンは・・・」とか言ってブローバイホースが大気開放だったら「残念でした!」なのだ。
赤と黄色のバイクには同じ
ドライサンプ式エンジンのポルシェの方法をパクってマニホールドから強制的にブローバイガスを吸わせるシステムにしてある。
この場合はキャブセッティングが必要になるので少々面倒なのとオイルが燃焼室へ直接入る。
後者の方が気になると思うがそれでもピストンへッドを見ると解るようにそれ程カーボンは溜まらない。
で、実はケースの内圧を下げると共に換気もしている、と言うのは少量だが別の部分から空気も取り入れている。この事でクランクケース内がブローバイガスで充満されず、綺麗な空気が循環する事でエンジンオイルの劣化抑制になる。
ちなみにYZR-M1はエキパイ部分にブローバイのパイプ差し込み部分があり、インマニより高い負圧により排気ガスと共に燃焼させる。
MotoGpの予選をサーキットで実際に見る(テレビ放映では写った事がない)と、たまに多目のオイルが燃焼されてマフラーからドッカンと白煙を吹く事がある。
クロスプレーンクランクなので180度クランクと違って、ケースに一時的に圧が掛かりやすいのではと推測???
YZR-M1のブローバイホースは車体真ん中の2本の黒いホース。
上が車両前方で、手前の四角い箱の中に「リードバルブ」が入っていて、ホース反対側はチタンパイプに繋がれ、エキパイに入る。
この方法は実用新案になってて公報で見る事ができる。どうもエキパイに入るパイプの角度にノウハウがある様だ。